洛西の名園

大河内山荘
(おおこうち山荘)
京都市右京区嵯峨小倉山

戦前の時代劇大スター

大河内傳次郎の別荘

2003-02-27 見学


受付を過ぎてすぐの所しだれ桜、満開の桜は
素晴らしいと聞く


大乗閣
中に入ることは出来ない


大乗閣をバックに
往年の時代劇大スター大河内傳次郎は、
ここ、嵯峨野小倉山の丘陵に別荘を建てた
6千坪の敷地に、30年もの歳月をかけて
その、ひとつひとつは建てられた
傾斜を利用した回遊式の借景庭園からは
嵐山を背に、霊峰比叡山、大文字、東山三十六峰を望み
春の新緑・桜、秋は紅葉はもちろんのこと、
四季折々美しく、目を楽しませてくれる。

俳優で得る出演料の大半をつぎ込んだと言われるこの別荘は
建物は寝殿造、書院造、数奇屋造、そして、庭園と
どれを取っても、一流の職人の手による超一級の創作と言える
「傳次郎の生命を疑集した創作であり、いのちをかけた
創造の場、そして、ここに禅の境地を求めた」といわれる。
自然が失われてゆく昨今、将来を予期して
この地を選んだ先人には感服する。



順路に沿って歩いているが、見事な苔庭、
園内すごく手入れが行き届いている、
庭師の方のご苦労が伺える


苔庭の敷石を辿ってくると、滴水庵(茶室)がある
ただ感嘆と、主が往時を想像するのみ


嵐峡が一望できる展望台より
中腹に大悲閣を望む


展望台(月香亭)手前の高台から滴水庵(茶室)の
茅葺屋根が樹木腰に見える


敷地の頂に建つ月香亭、ここに座って
中秋には観月を。
この建物ひとつにしても一流の大工職人としての
一端がうかがえる


比叡・東山連峰に
縁取られた京の街並みが見渡せる
日頃喧騒な生活、静寂な中での眺望は
実に贅沢だ


樹木に覆われ、起伏のある回遊庭園


大スターであった、傳次郎記念館
私は、丹下左膳の映画を観た記憶が無いのだが


園内を一回りして来て、お抹茶・菓子をいただく
季節も時期はずれ、そのせいか観光客も殆どなく
私たち一行3人だけだった、
贅沢を堪能した、ひと時だった。


大河内山荘入り口へ続く
嵯峨野竹林